「このままでは維新にこてんぱんにやられる」菅直人元首相、突如の"ヒトラー投稿"の真層

最近ではめったに政治ニュースでも見かけなくなった「菅直人」の3文字が、1月20日前後から、ネット上をにぎわせている。いったい、菅直人元総理は何を始めたのか。菅氏の『原発事故10年目の真実』(幻冬舎新書)『民主党政権 未完の日本改革』(ちくま新書)などの編集に携わり、40年にわたる親交のある、作家・編集者の中川右介氏が、最近の動向についてリポートする――。

■最初はそれほど話題になっていなかった

 始まりは、1月21日午前11時45分、菅直人元総理(以下敬称略)がツイッターにこう書いたことである(以下、ツイートは正確を期すため、それぞれ全文をそのまま引用する)。

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【橋下氏をはじめ弁舌は極めて歯切れが良く、直接話を聞くと非常に魅力的。しかし「維新」という政党が新自由主義的政党なのか、それとも福祉国家的政党なのか、基本的政治スタンスは曖昧。主張は別として弁舌の巧みさでは第一次大戦後の混乱するドイツで政権を取った当時のヒットラーを思い起こす。】
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 21日時点では、それほど話題になっていなかった。

 だが、維新側が過剰な反応を示したために、多くの人が知ることになった。

 松井一郎代表のツイッター上でのこの問題への最初の投稿は22日午後6時03分で

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【元総理であり現在も立憲の最高顧問の菅さん、貴方何を言ってるか?  解ってるんですか!  民間人と我々をヒットラー呼ばわりとは、誹謗中傷を超えて侮辱ですよね。
立憲は敵と思えばなんでもありという事ですか? 
正式に抗議致します。】
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 一方、名前を出された橋下徹は、23日午後0時57分に

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【ヒットラーへ重ね合わす批判は国際的にはご法度。こういうことを平気でやるのは京都大学の藤井聡氏のような非常識な学者。まあ今回は弁舌の巧みさということでお褒めの言葉と受けっておくが。それよりも強い野党を本気で作る気があるなら、大阪では自民に圧勝している維新政治を謙虚に研究すべき。】

https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/20220206-00054367-president-column