コロナ重症者、再び1000人超え 基礎疾患悪化がほとんどか

 厚生労働省は4日、新型コロナウイルスに感染した重症者が全国で1042人(3日時点)だったと発表した。昨年12月11日時点で25人にまで減少していたが、流行中の新たな変異株「オミクロン株」による感染の急拡大で増加傾向に転じ、2カ月弱で1000人を突破した。

 厚労省の分類では、集中治療室(ICU)での治療や人工呼吸器を装着している場合に重症者とする。オミクロン株は感染力が強いものの、軽症者が多いとされているが、高齢者を中心に感染が広がるにつれ、重症者も増えているとみられる。重症者の年齢分布をみると、中央値は72歳とのデータもある。

 厚労省幹部は「デルタ株が流行した昨年夏は若年層でも重症化するケースがあったが、オミクロン株はそういうケースはあまりない。高齢者や基礎疾患を持つ人が感染し、基礎疾患が悪化して重症化するケースがほとんどだ」と指摘。また、わずかながらデルタ株の感染者もおり、「デルタ株に感染した重症者もいるとみられる」という。

https://mainichi.jp/articles/20220204/k00/00m/040/052000c