https://news.yahoo.co.jp/articles/a6c7462e67ca958e0595cb57eaccb9e657586fb0?page=2

「この度、2022年1月31日をもちまして閉店させて頂く事となりました。皆様の長年に渡るご愛顧に心から感謝申し上げると共に突然の閉店でご迷惑をお掛けします事を深くお詫び申し上げます」──。パチンコホールの閉店を知らせる内容だ。

1月末を境に経営の継続を断念してしまうパチンコ店がある。

昨年末の時点で、全国に約70万台残っているパチンコ・パチスロ機の旧規則機の完全撤去がその理由。コロナ禍ということもあり、警察庁は国家公安委員会規則を改正して昨年1月末までとしていた旧規則機の設置を1年延長してきたが、その期限が1月31日に切れてしまうのだ。入れ替えには多額の費用がかかり、不採算店舗ではこれを機に閉鎖が相次ぎそうだ。

〈突然ですが、現状の6号機の性能では、専門店としてお客様にスロットの魅力を届けることは非常に難しいと判断し、1月31日(月)をもちまして休業することを決めました〉

HP上でこう告知したのは、長野県岡谷市で200台のスロット専業店を営むホール。6号機とは、射幸心を抑えた新規則機のことで、1台40万〜50万円程度とされる投資に見合うリターンが望めないと判断したようだ。

警察庁保安課によると、2020年時点の全国のパチンコ店舗数は9035店(2577社=遊技業協同組合の加盟店舗数は8302店)。1万8244店だったピーク時1995年の半分以下の水準にまで減っている。特に20年は自治体からの休業要請で営業ができず、また一部店舗が営業を継続したことでテレビやSNSでいわれなきバッシングにさらされた。同年4月の健康増進法(喫煙禁止)の施行で稼働が低迷したことも大きく、将来性を悲観している経営者は多い。店舗の大型化が進んだ結果、パチンコ・パチスロの総台数こそ大きく落ち込んではいないが、設置台数が300台未満の小規模店舗は、なかなか厳しい環境が続いている。