「メタバース」の時代が到来するのであれば、従来のソーシャルメディアと同じように、規制が必要になる(と考える人もいる)。
ソーシャルメディアで生じた問題は、この未来の仮想空間では増幅される可能性が高く、放っておくとさらに重大な問題を引き起こす可能性があるため、早急な対策が求められている。
「この新たな空間では、明確なポリシーがなければ、純粋なコンテンツとターゲット広告の区別がつかなくなる」と、AR(拡張現実)開発に30年携わってきたUnanimous AIのルイス・ローゼンバーグ(Louis Rosenberg)CEOは、Insiderに述べている。
「我々の世界に現れるもの(コンテンツ)が純粋なものではなく、プロダクトプレイスメント(映画などの小道具として商品を登場させ、広告する手法)や仮想の広報担当者である場合は、それが分かるようにするべきだ」とローゼンバーグは言う。
「そうでなければ、第三者が裏で糸を引き、我々一人一人に的確に的を絞って影響を与えるために物事を変えてしまうような世界になる」
消費者をしっかりと守るために政治家や規制当局がメタバースを規制する方法については、以下のようなことが考えられる。
企業による仮想空間でのユーザーのモニタリングを制限する
メタバースは、現在のインターネットとは異なり、グーグル(Google)、フェイスブック(Faceboo)、アップル(Apple)などを中心とした一握りの強大な企業によってコントロールされることになるだろう。メタバースの世界に入るには、現実空間を歩き回るのであればARメガネをかけ、完全に没入するのであればソファーに座ってVRヘッドセットを装着する。
これらの製品を通じて、企業はメタバースでユーザーが何を見ているかを追跡できる。だからこそ、企業がそのような追跡を行うのであれば、それを通知することを義務付けるべきだとローゼンバーグは主張している。
ソフトウェアプロバイダーは「(メタバースでの)シミュレーション体験を仲介するのに必要な時間を超えて、このデータを保存するべきではない」と、ローゼンバーグはVenturebeatに寄稿した記事で述べている。
https://www.businessinsider.jp/post-247829