中学生のトニーニョくんと3人で暮らす、漫画家の小栗左多里さんとジャーナリストの夫・トニーさん。

《トップ画像》
https://img-s-msn-com.akamaized.net/tenant/amp/entityid/AAN0xLm.jpg

夫婦で子育てをしていくなかで「異文化で育った者同士はどうやったら折り合えるのか?」と試行錯誤した経験から感じたことや自分の幼少期の体験を、それぞれに語ります。

今回は「ドイツの子どものしつけ」について。ドイツに住んでいた頃に見かけた印象に残っているエピソードを語ってくれました。

■ドイツ人はしつけが得意!?ことわざにもなるその真意とは

ヨーロッパには「犬と子どものしつけはドイツ人に任せろ」ということわざがあるらしい。


そ、そう?確かに犬はよくしつけられている。ほとんど吠えないし、電車に乗っていてもじっと座っているし、小さい犬種の子はバッグの中から顔を出して私を見つめてきたりしてとても良い。


しかし子どもは…?まあ自分の親と一緒にいれば騒いでいる子どもはあまりいない。でもたとえば下校時のバスの中など、子どもだけで何人も集まると相当うるさい。
なかにはそれを嫌う運転手さんもいて、まだまだ乗れる乗車率なのに学校前のバス停を素通りしてしまう人もいる。その瞬間はそれこそ蜂の巣をつつきまくって壊れたくらいの大騒ぎだ。


息子が7歳のころ、日本語補修校の同級生10人と一緒にレストランでランチを食べたときも、半個室みたいなところで食べたり遊んだりしていたら、スタッフが「子どもが10人も集まってこんなに静かなんて!この子たちは天使なの?」と感心していた。

■親が子を放置しすぎ…なくらいがちょうどいい!?

親と一緒でも問題がなくもない。電車で子どもが車内のポールにつかまってグルグル回っていても、親は気にする様子もなく新聞か何かを読んでいた。空いていたから注意する人もいなかったが、日本なら誰もいなくてもやめさせているだろう。

《小栗さん連載イラスト1 》
https://img-s-msn-com.akamaized.net/tenant/amp/entityid/AARGeYS.jpg

また、外壁工事のための足場を鉄棒がわりに遊んでいた子も、その親は近くのレストランでご飯を食べていた。
危ないうえに「連れ去り」の可能性もゼロじゃないでしょ…!?とドキドキして寿命が3分くらい縮んだ。公園でもけっこう子どもを放置している親は多い。


ただし「ベルリンはドイツではない」とも言われている。外国に由来がある市民が30%くらいいるし、英語も通じるし、ドイツの他の都市とはかなり違うだろう。
なので目撃した親子がドイツ人とは限らないし、同時に「感覚がめっちゃバラバラ」ということでもある。どの程度のしつけをするか、というか、そもそも振る舞いの基準の差も激しいと思う。

...(>2以降へ)

「子どものしつけはドイツ人にまかせろ」は本当か?
https%3A%2F%2Fwww.msn.com%2Fja-jp%2Flifestyle%2Flifestylegeneral%2F%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82%E3%81%AE%E3%81%97%E3%81%A4%E3%81%91%E3%81%AF%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%84%E4%BA%BA%E3%81%AB%E3%81%BE%E3%81%8B%E3%81%9B%E3%82%8D-%E3%81%AF%E6%9C%AC%E5%BD%93%E3%81%8B%2Far-AARGhlK
2021/12/10 20:00 小栗左多里