衆院選比例の「民主党」票 鳥取県内では1万4479票 案分処理も異例の多さ
11/17(水) 11:13
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日本海新聞

 10月31日に投開票された衆院選の比例代表で、「民主党」と書かれた票が1万4479件に上ることが16日、鳥取県選管への取材で分かった。立憲民主、国民民主両党はともに略称を「民主党」と届け出ており、「民主党」票は両党に案分された。比例の案分票としては異例の多さで、有権者の意思が正しく反映されなかった可能性がある。

 公職選挙法には略称の重複を禁止する規定がなく、有権者が略称を記載した場合、有効投票数に応じて市町村ごとに案分する。

 県選管によると、正確な党名を確認できた有効投票数は立民4万9436票、国民6667票。市町村ごとに案分した立民1万2768・047票、国民1710・935票をそれぞれ上乗せし、最終得票は立民6万2204・047票、国民8377・935票だった。「民主党」と書かれた票は両党の合計得票数の20・5%を占めた。

 県選管の担当者は「両党の略称が同一だと認識しないまま投票した人もいるかもしれない」と指摘。鳥取市選管も「案分の準備をしていたため開票事務に影響はなかったが、結果的に有権者を困惑させることになったのでは」と指摘する。同一の略称を巡っては、1992年の参院選で国民新党と日本新党がいずれも「新党」を届け出ていた。

 立民県連の坂野経三郎幹事長は「一票の価値が適切に反映されなかったことは遺憾。有権者に誤解を与えないよう配慮しておく必要があった」と話した。
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