ベラルーシで27年間政権を維持しているルカシェンコ大統領は、「もし欧州がさらに制裁を追加するなら(中略)
我々も対応する必要がある」と述べた。

「ベラルーシは欧州を暖めているのに、欧州は我々を脅している。天然ガス供給を止めたらどうなる? 
 ポーランド首脳やリトアニア国民、そのほかの能無したちには、ものごとを考えてから発言するべきだと忠告したい」

欧州各国が冬の暖房用などにロシアから購入した天然ガスは、ベラルーシを経由するパイプラインで
供給されている。

すでに天然ガス不足と価格高騰に悩んでいる欧州にとって、ルカシェンコ大統領の発言は新たな懸念材料となった。

欧州委員会のパオロ・ジェンティローニ経済担当委員は、加盟各国に「怯んではいけない」と呼びかけている。

リトアニアに亡命しているベラルーシの野党指導者スヴェトラーナ・チハノフスカヤ氏は、ルカシェンコ大統領は
「虚勢を張っている」と批判した。

しかし英オックスフォード大学エネルギー研究所のカトヤ・ヤフィマヴァ博士は、ルカシェンコ大統領の発言を
真剣にとらえるべきだと指摘した。

ヤフィマヴァ博士は「EUがベラルーシに厳しすぎる対応を取れば、ベラルーシは脅しを実行するかもしれない」
と述べた上で、イギリスを含む欧州全体の天然ガス価格の高騰につながるかもしれないと話した。

EUは早ければ15日にも制裁を科す見通し。移民を運ぶ国際線の、首都ミンスクへの到着を阻止することなどが
含まれるもようだ。

また、ロシア航空アエロフロートに対しても、移民をベラルーシ運んでいるとして制裁が検討されているという。
アエロフロートはこの疑惑を否定している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d096b2695d38708e9f782544609e13a5fad16eaa