気象庁は10日「ラニーニャ現象が発生しているとみられる」と発表しました。
過去、ラニーニャ現象が起きた冬は気温が平年より低くなったり大雪になったりしたことがあるため、気象庁は今後の気象情報などへの注意を呼びかけています。

「ラニーニャ現象」は、南米・ペルー沖の赤道付近の東太平洋で、海面水温が平年より低くなる現象で、日本を含む世界の天候に影響を及ぼすと考えられています。

気象庁によりますと、この海域の10月の海面水温は24.3度と基準より0.7度低く、今後も海面水温の低い状態が続くとみられるということです。

このため気象庁は10日、「ラニーニャ現象が発生しているとみられる」と発表しました。

この冬の間は続く可能性があるということです。

冬にラニーニャ現象が起きると、日本の上空では偏西風が平年より南に蛇行して寒気が流れ込みやすく、気温が東日本や西日本などで平年より低くなる傾向にあるということです。

また日本海側で大雪になることがあり、
▽昨シーズンは北陸で長期間にわたる車の立往生が相次いだほか
▽2017年から18年には日本海側の広い範囲で大雪が続き、立往生や除雪作業中の事故が多発しました。

気象庁異常気象情報センターの竹川元章所長は、「西日本を中心に気温が低くなり、降雪量も多くなる傾向が予想されている。北日本や東日本も含めて一時的に大雪になる可能性もあり、最新の気象情報に注意してほしい」と話しています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211110/k10013342361000.html