新人3人の争いとなった参議院静岡選挙区の補欠選挙は無所属の元県議会議員で立憲民主党と国民民主党が推薦した山崎真之輔氏が自民党などの候補者を抑え初めての当選を確実にしました。

参議院静岡選挙区の補欠選挙は、開票率は低いですが、NHKが開票所で行っている取材や投票を済ませた有権者を対象にした出口調査などで山崎氏が、今後、順調に得票を伸ばすと見込まれることから、山崎氏の初めての当選が確実になりました。

山崎氏は浜松市出身の40歳。
浜松市議会議員を経て、静岡県議会議員となり、3期目の途中に辞職して今回立候補しました。

静岡県の川勝知事の支援も受けた山崎氏は、選挙戦で、岸田内閣は安倍・菅両政権を総括していないと批判するとともに、アベノミクスは虚像だとして、実体経済を回す社会に変えるべきだと訴えました。

その結果、推薦を受けた立憲民主党や国民民主党の支持層に加えいわゆる無党派層などからも幅広く支持を集め、初めての当選を確実にしました。

立民 福山幹事長「この勝利は、とてつもなく大きい」
立憲民主党の福山幹事長は、NHKの取材に対し「静岡選挙区については、もともと自民党の議席だったことに加え、就任直後の岸田総理大臣が直接応援に入ったことも考えれば、この勝利は、とてつもなく大きい。自民党に対する失望が広がっていることのあらわれで野党に大きな期待が寄せられた結果でもあり、衆議院選挙に弾みとなる。さらに気を引き締めて戦い抜いていきたい」と述べました。
自民党幹部「衆院選に弾みをつけられなかったのは残念」
自民党幹部は、NHKの取材に対し「地域の特殊な事情もあると思うが、油断してはいけないということだ。気を引き締めてやらないと衆議院選挙でも各地で同じようなことが起きかねない」と述べました。

また、別の幹部は、「接戦となっていただけに、勝ちきれず、衆議院選挙に弾みをつけられなかったのは残念だ。岸田総理大臣みずからが応援に入った最初の選挙で敗北したことは手痛い。ただ、地域的な要素もあるので、全国には波及しないのではないか」と述べました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211024/k10013319991000.html