踏切で“待っていた”だけなのに…死亡事故はなぜ起きたのか
2021年9月8日 17時57分

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210908/amp/k10013247061000.html

踏切で“待っていた”だけなのに…死亡事故はなぜ起きたのか
「踏切で30代の女性が電車にはねられて亡くなった。“歩きスマホ”が原因の可能性がある」
捜査関係者の話を聞いて、耳を疑いました。
職業柄、スマホを肌身離さず持っている私も、歩きスマホの危険性は理解しているつもりです。しかし、そんなことが起こりうるのでしょうか?
早速、事故の現場となった東京 板橋区へ向かいました。
(社会部 警視庁担当記者 江田剛章 / おはよう日本 ディレクター 太田緑)

*この内容は9月9日午前7時からの『おはよう日本』でもお伝えします。
まさかの出来事が…

東武東上線の東武練馬駅。
踏切は、そのすぐそばにありました。
周囲は飲食店などが建ち並ぶ商店街ですが、見通しは決して悪くありません。
事故が起きたのは、ことしの7月8日。
警視庁によると、亡くなった31歳の女性は駅の改札を出た後、踏切を渡ろうとした際にはねられたとみられています。
その時の様子が、現場周辺の防犯カメラに写っていたということです。
女性は午後7時半ごろに踏切を渡り始めました。
この時、両手でスマートフォンを持ち、歩きながら画面を見ている様子だったといいます。

すると遮断機が下り始め、まわりの人たちは足早に踏切の外へ。
しかし、女性に急ぐ様子は見られませんでした。
それどころか、下りた遮断機の手前で立ち止まったというのです。

そして数十秒後、左から来た列車にはねられ、亡くなりました。