妻の仕事を偽り、新型コロナウイルス対策の持続化給付金をだまし取ったとして、警視庁は3日、詐欺の疑いで、
立川署交通課の巡査部長の男(59)を書類送検するとともに、懲戒免職処分にしたと発表した。

人事1課によると、巡査部長は昨年11月下旬、荷物配送のアルバイトをしていた60代の妻を家政婦と偽って
持続化給付金を申請し、100万円を不正受給したとしている。

巡査部長は「不倫相手との交際費にしたいと思った」と容疑を認めている。巡査部長は不倫相手の女性から
「奥さんパートやっているんだから100万円もらえるんじゃないの」と言われ、妻に提案。妻は「警察官の夫が
大丈夫というので書類を作った」と話しているという。警視庁は妻と不倫相手の女性、女性の知人も同日、
同容疑で書類送検した。

不正受給した100万円は巡査部長と妻で50万円ずつ分け、巡査部長は不倫相手の女性へのプレゼント代などとして
使ったという。

今年3月、立川署の会計課に住民税の税額変更の通知が来たため、市役所に確認したところ、妻の収入が
100万円増えていることが分かり、犯行が発覚した。巡査部長は今年4月に全額返納した。


警視庁の堺瑞崇(さかい・みずたか)警務部参事官は「都民の信用を失墜させる行為であり、誠に遺憾。
厳正な規律の保持に努めてまいりたい」としている。
https://www.sankei.com/article/20210903-JFAWG5VFVZOA3NPD6T62LJW2OM/