改正ストーカー規制法に課題 「付きまといは恋愛感情だけじゃない」被害経験の内澤旬子さんが懸念
改正ストーカー規制法が8月26日に施行される。桶川ストーカー事件をきっかけに2000年に成立したストーカー規制法だが、
ネットの普及や技術の進歩を背景に改正を重ね、これで3回目の改正となる。
今回の改正では、GPS機器などを用いた位置情報の無断取得に対する規制が盛り込まれた。アプリを悪用して相手のスマートフォンの
位置情報を勝手に取得することも規制対象となる。
●被害訴えられない人も
この日の会見には、社会調査支援機構チキラボ代表の荻上チキさんも出席した。内澤さんの依頼を受け、チキラボでは昨年12月から
今年1月にかけて、付きまとい被害の実態調査を実施。その特徴について、荻上さんは次のように指摘した。
・オンラインストーカーはリアルストーカーと同程度の期間続き、実生活ともリンク
・被害者の大半は、複数のタイプの被害を同時に経験している
・少ない付きまとい被害は、動機の推定が困難であり、「恋愛要件」の限度がある
・「被害者のせいだ」「それくらい大したことない」が、相談を遠ざける
・9割の被害者が行動変容・行動制限を余儀なくされている
・女性被害者ほど、「相談先の啓発」「引っ越し代など資金援助」「加害者の治療」を求める
これらの調査結果を受けて、荻上さんも法改正の必要性を訴えた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/271446a85cb025ec4ed35b32da581b238739cbf1
改正ストーカー規制法施行前に会見した荻上チキさん、内澤旬子さん、せやろがいおじさん(左から、2021年8月25日、弁護士ドットコムニュース撮影(弁護士ドットコム)
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https://www.jiji.com/news2/kiji_photos/202105/20210518ax14S_o.jpg