運動と同様に、「力み」も危険を招く。4月下旬に1回目のワクチンを接種した69才男性は、その8日後の朝にトイレで意識を失った。

「朝9時頃にトイレに入って20分ほど出てこないので、家族が確認するとトイレのなかで意識を失っていました。
救急搬送するも男性はそのまま死亡し、死因は胸部大動脈解離と診断されました。
また47才女性が1回目の接種から5日後の早朝にトイレで心肺停止して、肺塞栓で死亡したケースもあります」(前出・全国紙社会部記者)

中村さんは「朝のトイレ」に注意を促す。

「そもそも朝方は血圧が上がりやすく、そのうえにトイレで力むと血圧が急上昇して、脳溢血などを起こす恐れがあります。
もともと高血圧などで血管の状態が悪い人がワクチンを接種すると体に負担がかかるため、トイレの力みが最後の一押しになる可能性があります」(中村さん)

 自宅では、トイレとともに目立つのが風呂場での死亡だ。
2回目のワクチン接種後に体調不良を訴えた62才男性は、翌日の午前中に入浴している最中に亡くなった。
また91才女性は、1回目のワクチン接種の5日後に施設で入浴している際、脳出血を発症して死亡した。
中村さんは「入浴にはさまざまなリスクがあります」と指摘する。

「お湯の温度が高いとヒートショックが生じて、血圧が大きく変動して失神や心筋梗塞などを引き起こします。
また長時間、湯船につかっていると脱水症状になる恐れもあります。
入浴の仕方によってさまざまなリスクが生じるので、接種から2週間ほどは体力に過剰な負荷のかかる入り方は避けて、こまめな水分摂取を心がけてほしい」(中村さん)

 日常生活も接種後の体調に大きく影響する。

「接種前後はとにかく規則正しく健康的な生活を心がけて、睡眠や栄養を充分にとってストレスを控えめにしてほしい。
過度の飲酒は血流を速めて、循環器に負担をかけるので避けるべきです」(中村さん)

 実際、1回目接種の20日後に死亡した65才男性の自宅からは、大量のアルコールとたばこを摂取した形跡が見つかっている。


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