【AFP=時事】スリランカで新しい動物保護法に基づき、ゾウ使いの就業中の飲酒が禁止される。
野生動物・森林保護相のウィマラウィーラ・ディサナヤケ(Wimalaweera Dissanayaka)氏は19日付の官報で、「ゾウの所有者または飼育者は、マフート(ゾウ使い)に就業中、飲酒や有害薬物の摂取をさせてはならない」と通達した。
スリランカでは仏教僧を含む富裕層の多くが、富を誇示するためにゾウをペットとして飼っているが、扱いの悪さや残虐さに対する批判が広まっている。
同国の推計では、野生のゾウ約7500頭、飼育下にあるゾウ約200頭がいるとされる。
新法は、動物の福祉保護を目的としており、内容は広範に及んでいる。
飼い主には、ゾウのDNA認証ができる写真入りIDカードの取得や、毎日2時間半の水浴びをさせることが義務付けられる。
ゾウの労働に関する厳しい規制も導入される。
例えば、子ゾウは文化的な行事でも働かせることはできず、母親から引き離すこともできない。また、伐採に使用されるゾウは1日4時間以上働かせてはならず、夜間の作業は禁止される。
観光業にも新たな規制が設けられた。ゾウ1頭当たりの搭乗人数4人までに制限され、しっかりとパッドの入ったサドルに座らなければならない。
映画では、獣医師の厳しい監視下に置かれた政府の作品を除き、ゾウを使うことは禁止される。
また、飼い主は6か月ごとにゾウに健康診断を受けさせることも義務付けられる。
新法に違反した場合、ゾウは国の管理下に置かれ、違反者は禁錮3年が科される可能性がある。
スリランカでは、野生ゾウの捕獲は死刑の適用対象ともされる犯罪だが、実際に起訴されることはまれだ。動物愛護家やゾウの専門家らは、過去15年間で国立野生動物公園から40頭以上の子ゾウが盗まれたとしている。【翻訳編集】 AFPBB News
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