植物は「聞き耳」を立てている 虫に食われる危険を察知
弘前大学や龍谷大学のチームは、
植物が傷つくと出る化学物質を感知した別の植物が、
害虫への防御力を高める物質を増やすことを確かめた。
植物には目も鼻もないが、周りの別の植物が虫に食われたことを知る能力があるようだ。
「植物間コミュニケーション」と呼ばれる現象だ。
弘前大の山尾僚助教(生態学)は
「植物はいわば聞き耳を立てて周囲の状況を把握し、備えているようなものです」と説明する。
チームは、温室で大豆の苗を育てる際、
外来種の雑草セイタカアワダチソウの葉に虫に食われたような切り込みを入れて近くにつるし、化学物質を出させた。
そのうえで大豆の3週間後の成長量や、サポニンという物質の濃度などを調べた。
サポニンは害虫として知られるガの一種ハスモンヨトウに毒として作用し、幼虫の成長や生存率を低下させる。
すると、セイタカアワダチソウを近くにつるした大豆は、
何もしなかった大豆と比べ、サポニンの濃度が根や葉で、1・3〜1・8倍程度高まっていた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/70fe709d88fc95b45ca8bbddb653fb3f81b93ab7