「努力怠るところは交代」二階氏が候補差し替えに言及

自民党の二階俊博幹事長は20日の記者会見で、次期衆院選で選挙活動の取り組みが
不十分な候補を差し替える可能性に言及した。「努力を怠っているといわれているところは
選手を代える。野球でもパッと代えるでしょ?」と述べた。衆院議員の任期が残り3カ月と
なるなか党内を引き締めた形だが、二階派(志帥会)を含む派閥間で公認争いが続く
選挙区もあるだけに、臆測を呼びそうだ。

二階氏は、公認候補を決める基準として現職優先を打ち出す一方、地元の意向や
党員獲得数なども重視する考えを示してきた。

党内で公認争いが続く選挙区のうち、衆院山口3区では、二階派の現職、河村建夫
元官房長官に対抗する形で岸田派(宏池会)の林芳正元文部科学相が参院議員からの
くら替え出馬を表明した。二階氏は同区の扱いについて「まずは地元の意向を聞いて対応する。
勝てる候補を出さなければならないが、党の規約や基準に合わせなければいけないことも事実だ」と述べた。

また、衆院新潟2区では二階派の現職、鷲尾英一郎氏と細田派(清和政策研究会)の
細田健一氏=比例北陸信越=がしのぎを削っている。細田派出身の安倍晋三前首相が
細田氏の会合で「公認候補は細田氏で決まっている」と発言したことについて、
二階氏は「(地元では)ややオーバーに話すのが通常だ」と語った。

一方、衆院群馬1区では、細田派の現職、尾身朝子氏と二階派の中曽根康隆氏=比例北関東=が
公認候補の座を争っている。二階氏の側近の林幹雄幹事長代理は中曽根氏の会合で
「(党の世論)調査で(2位に)15ポイント差をつけたら間違いなく進められる」と述べ、
勝算がある方を公認する見通しを示している。

https://www.sankei.com/article/20210720-EGLFMHOFGJIPVMAQCBCXZJFLEU/