魅力度ランキング、質問1問のみ 群馬知事が「ずさん」と断罪

 群馬県の山本一太知事は15日の定例記者会見で、民間調査会社「ブランド総合研究所」(東京都)が発表する都道府県魅力度ランキングについて「ずさんなランキングだと言わざるを得ない」と断罪した。群馬を含む北関東3県が最下位争いを演じてきた同ランキング。昨年10月から県庁内に検証チームを発足させ、調査手法の妥当性や信頼性を分析してきた。

 県によると、同ランキングは2006年にスタートした「地域ブランド調査」の84調査項目のうちの一つ「魅力度」を抜き出して公表したもので、質問は「どの程度魅力を感じるか」の1問のみ。回答の配点は「とても魅力的」が100点、「やや魅力的」が50点で、「どちらでもない」「あまり魅力的でない」「全く魅力的でない」はいずれも0点。また、20年は1位の北海道(60・8点)を筆頭に下位25県は18・4点〜11・4点の7点の間に集中していた。

 こうした現状などを踏まえ、山本知事は「魅力度は多角的な指標で総合的に評価すべきだ。配点も不自然だし、容易に順位変動が起きる」と指摘し、「信頼性がない」と結論付けた。今後、同社への申し入れなどは予定していないが、「結果を参考にしないし、県民にも誤解のないように受け取ってもらいたい」と強調した。山本知事によると、栃木県では同ランキングが知事選の争点になるなど影響があったという。【鈴木敦子】

https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0716/mai_210716_0921633038.html