https://news.yahoo.co.jp/articles/61ce0191bcf9d09bf15637f9285ebcab850b3150
イタリアで今、ワクチン接種がどんどん進んでいる。
人に会ったときの挨拶は、ちょっと前までの「今日って、何色ゾーンだっけ?」から「ワクチンした?」「ファイザー?  モデルナ?」に変わった。感染状況によって各地を赤、オレンジ、黄色のゾーンに分け、行動規制がしかれていたつらい日々は過去になりつつある。
(中略)
イタリアで使用されているワクチンは、ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ、そしてジョンソン&ジョンソンの4種類(日本はファイザー、モデルナ、アストラゼネカの3種類が薬事承認されているが、アストラゼネカについては審議中)だが、毎日のように報道される、ワクチン接種による副反応や死亡事故のニュースを見聞きすれば、不安になり、接種をためらうのは当たり前だ。

 そんな不安の中でも、ダントツはアストラゼネカ製のワクチンに関するものだ。イタリアでアストラゼネカが承認され使用が開始された直後は、高齢者の治験データがないから55歳以上には使用しないということだった。
値段が安いこと、ファイザーやモデルナに比べて効果が低いこと、そして1回目と2回目のインターバルが28日以上84日以内と長すぎる(ファイザーは21日、モデルナは28日)のもアストラゼネカの不人気に拍車をかけていた。ワクチン接種に行ってアストラゼネカとわかると拒否して帰ってしまう人、自分の予約日が近づくにつれ、「アストラゼネカと言われたらどうしよう」と悩む人が私の周りにもたくさんいた。

 イタリアでは基本的に接種当日、会場に行くまで何を接種されるかはわからないし、自分で選ぶこともできない。だからファイザーやモデルナの接種を受けられた人たちは、まるでブランド物を自慢するように「私はファイザーだった!」と声高に喜んでいた。