韓国最大野党の代表候補に国政経験ない36歳が急浮上…ベンチャー経営の李俊錫氏

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 【ソウル=上杉洋司】韓国の保守系最大野党「国民の力」で、11日開催の党大会で選出される党代表候補に、
国政経験のない36歳の若者が急浮上している。来年3月の韓国大統領選で目指す政権奪還に向け、
党のイメージを一新できるかどうか、注目を集めている。

 ソウル出身のベンチャー企業経営者、李俊錫(イジュンソク)氏は、5月28日の党代表予備選で他の7候補を引き離し、
1位で通過した。「古い政治」との決別と世代交代を強調しており、6月1日のテレビ討論会では
「今の20〜30歳代は激烈な競争をしている。(政治家も)同じくらい努力しなければならない」と訴え、
就職難に苦しむ若者世代の心情を代弁した。

 予備選は、党員と一般市民の支持率の高低で競った。50〜70歳代のベテラン議員ら4人と争う本選は一般市民30%、
党員70%の比率で支持率を計算するため、李氏が党員の支持をどれだけ拡大できるかが焦点となる。

 李氏は、英才教育で知られるソウル科学高校を卒業後、米ハーバード大でコンピューター科学と経済学を専攻。
ソウルで貧困世帯の子どもの教育支援に取り組んでいた2011年、朴槿恵(パククネ)前大統領に抜てきされ、
当時の保守系与党に入った。朴氏の弾劾(だんがい)に賛成し、一度離党したが、野党の合併に伴い、
昨年に再び最大野党入りした。16年以降、国会議員選挙に3回出馬しているが、いずれも落選している。

 大統領選では、若者世代の票が勝敗を左右するとみられている。4月のソウル市長選では、
文在寅(ムンジェイン)大統領を支持してきた30歳代以下の世代が野党に流れ、
10年ぶりの保守系市長誕生につながった経緯がある。