ベトナムで、5年に1度の国会議員選挙の投票が行われ、共産党による一党支配体制のもとで、党などの推薦を
受けない自薦による候補者がどれだけ当選するのか関心が集まっています。
ベトナムの国会議員選挙は定数500人に対し、今回は866人が立候補し、一部の地域を除き、23日朝から
投票が行われています。
ベトナムでは先月末から新型コロナウイルスの感染が再び広がっていて、投票所では、検温や手指の消毒などの
感染対策がとられ、マスクをつけた有権者が次々に1票を投じていました。
首都ハノイにある投票所には、共産党のトップ、グエン・フー・チョン書記長が訪れ、「有権者は投票の義務を
果たし、最もふさわしい候補者を選ばなければならない」と選挙への参加を呼びかけました。
共産党の一党支配体制のベトナムでは、立候補にあたって事前審査がありますが、今回は、党などの
推薦を受けない、自薦による9人が立候補を認められました。
中には、ゲイであることを公表し、性的マイノリティーの権利拡大に取り組む候補者もいて、地元メディアは
こうした候補者は初めてだと伝えています。
ベトナム共産党には、多様な背景を持つ候補者を認めたと示すことで、一党支配体制への不満を和らげたいという
ねらいがあると見られ、自薦の候補者がどれだけ当選するのかに関心が集まっています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210523/k10013046691000.html