会社によって異なるマーケティングの定義/課題と解決策
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100円コーラを1000円で売る方法はあるか

格競争の最たるものはディスカウントストアのコーラです。2ダースで1本30円という売られ方。ところが同じコーラを1000円で売っているところもあります。リッツ・カールトンです。ルームサービスでコーラを頼むと、15分後には最適な温度に冷やされたコーラがクリスタルのコップに入り、ライムと氷がついてシルバーの盆に載って運ばれてきます。中身はディスカウントストアのものと同じ液体なのに、この上もなく美味しい飲み物として提供され、飲んだ人は1000円払っても満足する。リッツ・カールトンはコーラという製品を売っているのではなく、心地よい環境で最高に美味しくコーラを飲めるという体験を提供しているのです。

シグネットもリッツ・カールトンのコーラも、消費者は中身の値段を知ったうえで喜んで高いお金を払っています。ターゲット顧客を明確に定義し、真のニーズが見極められれば、多機能は必要ないし、安売りしなくても買ってもらえる。100円のコーラを1000円で売る方法はいくらでもあるのです。問題は、どうやれば顧客の本当の要望に迫れるかでしょう。

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