『高句麗の地名から高句麗語と朝鮮語・日本語との史的関係をさぐる』 板橋義三
doi: http://doi.org/10.15055/00005276

板橋論文を大幅にかいつまむと次のようになろう。
 総計111の高句麗語が収集され、そのうち47語は日本語に同源語が見られる。
 周辺言語との比較では、日本語との同源性が一番高い。

僅か111語で何が言えるか?とも思ったり、
その僅かな中でも47語と濃厚に日本語との同源が推定出来るのは大変なことだ、とも思ったりする。

Beckwithは、高句麗祖語が中国の呉、越のあった地域から北上し、中国東北部に至ったとし、
中期朝鮮語やツングース諸言語とは全く異なる言語であり、古代日本語は高句麗語と同系の言語であるとしている。

山 高句麗 γapma 日本 yama
熊 高句麗 kun[m] 日本 kuma
木 高句麗 kil/kir/kin 日本 ki/ko2i-
心 高句麗 kor 日本 ko2ko2ro2
馬 高句麗 ma 日本 ma
鉛 高句麗 namur 日本 namari
白 高句麗 sirap 日本 siro:sira-
兎 高句麗 usiγam 日本 usagi
谷 高句麗 tan 日本 tani
三 高句麗 mir 日本 mi
五 高句麗 uc 日本 itu
七 高句麗 nanin 日本 nana
十 高句麗 tok 日本 to2wo