IBM、世界初の2nmチップを開発したと発表
2021.05.07 Data Center Dynamics

IBMは、世界初となる2nmノードのチップを開発したと発表しました。

プロセスノードが一桁に縮小するにつれ、各社のノード測定の定量化の方法は分かれ、各社はそれぞれのアプローチに対し有利
となる異なる指標を採用しています。同社は、150平方ミリメートルのチップに500億個のトランジスタを搭載できるとしています。

■IBM、2nmの製品投入はしばらく先
IBMは、2nmのチップは、今日の最先端の7nmノードのチップ と比較して、45%の性能向上、あるいは75%のエネルギー使用量の
削減を達成できると主張しています。これにより、スマートフォンを最大4日間程度使用できるようになったり、データセンターの
二酸化炭素排出量の削減を実現できるとしています。この技術が実際の製品に採用される時期については明らかではありません
が、IBMは今年の後半に最初の7nm製品をリリースします。

IBM ResearchのSVP兼ディレクターであるDario Gil氏は以下のように述べています。
「この新しい2nmチップが示すIBMのイノベーションは、半導体およびIT業界全体にとって必要不可欠なものである。これは、難しい
技術的課題に挑戦するIBMのアプローチの産物であり、持続的な投資と共同研究開発エコシステムのアプローチによって、
いかにブレークスルーがもたらされるかを示すものである」

IBMは2014年にGlobalFoundriesに製造事業を引き渡してからは、小規模な研究生産を除き、チップ工場を保有していません。
当時、両社は10年間のパートナー契約を結び、GlobalFoundriesは下火となったIBMのPowerラインナップの主要チップメーカーを
務めていました。今年、IBMは、インテルが自社のファウンドリー事業を立ち上げたことを受けて、インテルとパートナー契約を結び、次
世代のロジックやパッケージング技術を研究すると発表しました。

https://cafe-dc.com/semiconductor/ibm-claims-to-have-made-the-worlds-first-2nm-chip/
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