ピーチとZIPAIRの予約システム障害、米開発元がマルウェア感染
2021年4月23日 11:02 JST AviationWire
米Radixx(ラディックス)は現地時間4月22日、LCC向け旅客サービスシステム「Radixx Res」がダウンしている問題で、
マルウェアが原因であると発表した。日本の航空会社ではピーチ・アビエーションとZIPAIRが予約システムとして稼働
させており、世界で約20社に影響が出ている。ピーチとZIPAIRでは、予約以外は別のシステムを導入しているため、
通常通り運航している。
Radixxによると、20日に問題発生を認識し、対応にあたっているという。また、顧客情報を含む同社のデータベースに
被害はなかったとしている。現在別のサーバーを準備しており、現地時間22日から順次サービスを再開し、今後数日
かけて作業を進めるという。
Radixx Resはクラウドベースの旅客サービスシステムで、日本ではピーチとZIPAIRのほか、スカイマークが国際線
(現在運休中)の予約システムとして導入。このため、国内で利用者に影響が及ぶのは、ピーチとZIPAIRの2社となる。
ピーチでは、21日午前8時45分ごろから、ZIPAIRでは同日午後1時ごろから障害が発生しており、Radixx Resが復旧
するまでは航空券の購入や、予約の確認・変更などができない。両社とも運航やチェックインなど予約以外の業務は
別のシステムを導入しており、通常通り運航している。
海外では、エア・インディア系LCCのエア・インディア・エクスプレスや、アイスランドの地域航空会社エア・アイスランド
などが導入しているが、いずれもLCCや地域航空会社、チャーター会社で、規模の小さい航空会社が目立つ。
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