人間関係の悩みは「アタッチメント(愛着)理論」で解決できる?
2021.03.12

人が育った環境は、その人が健全な対人関係を維持できるかどうかに影響します。この厄介な問題は、あらゆるセルフヘルプやメンタルヘルス的な取り組みで扱われています。

最近は、「アタッチメント(愛着)理論」に関連して耳にすることが多いのではないでしょうか。アタッチメント理論は決して目新しいものではありませんが、人間関係を分析・定義する方法として、注目を集めるようになっています。

(中略)

アタッチメントの4つのタイプ
アタッチメント理論が人気を集めている理由は明らかです。自分自身のことがわかるテストが用意されているからです。

この本では、アタッチメントには主に4つのタイプがあるとされています。どのタイプに当てはまるかで、人間関係に対するあなたのアプローチを説明できる可能性があるというのです。4つのタイプは以下の通りです。

安定型:
幸いなことに、全人口の約50%を「安定型」の人が占めると言われています。あなたが安定型なら、生育過程で自分の要求に応じてくれる人に恵まれ、「人と離れることは怖いことではない」と思わせてくれる人に恵まれたということです。安定型の人は親密な関係を回避せず、恋愛関係にさほど不安を抱きません。おそらく人間関係でそこまでひどい体験をしていないからでしょう。

不安型:
本によれば、全人口の約20%を「不安型」の人が占めています。不安型の人たちは、親密な関係に心地よさを感じます。その関係性があまりに心地よいため、恋人の膝の上に乗っているとき、相手がリモコンを取るために離れようものなら、もう自分を愛してくれなくなったのかと不安になるのです。このタイプが必要とするのは、大きな安心です。それはおそらく、生育過程で自分の求めに応えてくれる人に恵まれなかったからでしょう。また彼らはとても敏感で、問題が生じると鋭く察知します。

回避型:
このタイプは「距離を置く人」に育てられた影響で、独立心が非常に強く、総じて親密な関係性が苦手な人たちとされます。本によれば、全人口の約25%を「回避型」が占めています。大学生の頃に付き合った相手は、このタイプばかりだったという人もいるのではないでしょうか。

無秩序型:
全人口の約5%を占める「無秩序型」は、複数のアタッチメント・タイプが混ざった、スリル満点タイプ。まさに「愛のジェットコースター」です(「怖がり型」や「不安と回避(の両方)」と呼ばれることもあります)。

つづく