【正論4月号】匿名対談 現役学者が告発「軍事研究禁止の実態」
2021.3.6 02:00
研究者A
私は、そうしたニュースを見るたびに、研究者として毒物を検知できるシステムを構築すれば、被害を抑制できないか、などと考えていました。
ちょうど、防衛装備庁が「安全保障技術研究推進制度」の募集を始めるので、それで共同研究者を決めて研究資金を確保すべく、書類を整えました。
ところが、書類も揃った段になって、大学当局者に呼び出されてしまったのです。
B 何と言われたのですか。
A それが「出すな」とも「ダメだ」とも決して言わないんですよ。「出すのか」「とにかく考え直してほしい」「見合わせてほしい」と。
びっくりしました。どうやら私の研究を、学術会議が提唱する「軍事研究の禁止」に認定したというより、「軍事研究だ」と受け止められて批判されたくない、といった方がいい。
あからさまにダメと言わないのもそのためで、そんなことが表沙汰になれば「学問の自由」を侵害する問題だとは認識している。そこで「お願い」
によって私の判断という形にして申請を取り下げさせようとしたのだと思います。
B 私の場合も「安全保障技術研究推進制度」に応募して研究をしようと思いました。ですが、私の場合は、大学に「同制度への応募は認めない」と
いう取り決めがすでにあったのです。
A 取り決め? 実際に文書で見てみましたか?
続きは正論4月号にて
https://www.sankei.com/smp/life/news/210306/lif2103060001-s1.html