自宅療養や宿泊療養中の新型コロナウイルス患者の死亡が全国で相次ぐ中、全国に先駆けて感染が広がった札幌市では死者ゼロの状態が続いている。背景には患者の症状に合わせた入院、宿泊療養、自宅療養の振り分けを徹底した上で、市独自の健康状態管理アプリなどで患者の容体急変に備える「札幌モデル」が機能していたことがあるとみられる。体制づくりに取り組んできた札幌医科大の医師は「関係機関が相互に連携し、患者の容体の変化を見逃さない仕組みが機能している」と分析している。

 新型コロナ患者は現在、症状に応じて医療機関への入院、ホテルなどでの宿泊療養、自宅療養のいずれかに振り分けられる。入院病床の逼迫(ひっぱく)を避けるための措置だが、厚生労働省などによると、昨年12月から今年1月25日までに12都府県で、自宅や宿泊施設で療養中の患者29人が亡くなった。

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