少年院の矯正教育 通信制高校単位認定やネット授業提言 法務省検討会

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少年院に入る少年たちに通信制高校の教
育を受ける機会を提供する方策などを話し合う法務省の検討会が7日、報告書をまとめた。少年院での矯正教育の一部を高校卒業に必要な単位と認定する制度の導入や、インターネットを活用して少年院でも授業を受けられるようにする環境整備などを提言した。
法務省は、2021年度から一部少年院でモデル事業としてスタートさせる方針だ。

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 法務省によると、少年院入所者は「中学卒業」または「高校中退」が6割超を占める。少年院を退所後、無職の場合に比べて学校などの居場所があることが再非行防止に有効とのデータもあり、検討会は、少年院と広域通信制高校の連携強化の方向性を示した。
添削や面接(スクーリング)など指導形態が多様な上、サテライト拠点も多く、少年院を出た後も学びを継続しやすいと見込まれている。

 連携策として、少年院での矯正教育の一部を通信制高校の単位として認定する制度の導入を提言した。対象は、社会人の基礎マナーや事務処理、パソコン操作などを教える「職業生活設計指導」や「体育指導」などを想定し、「高校卒業に向けてのハードルが緩和されるとともに、少年院での教育への意欲を高める相乗効果も期待できる」と指摘した。
法務省と文部科学省が今年度中に、単位認定の統一的な基準を示すガイドラインを整備する。