官庁街やオフィス街にある公園などで、時折見かけるたばこの煙。平日のお昼時ともなると、人出に合わせて紫煙はモクモクと一気に増え、
付近からの苦情が絶えない。とは言え、「灰皿を撤去すれば解決」ともいかないようで、行政も頭を抱えている。
【写真】勾当台公園内には受動喫煙防止への配慮を呼びかける看板もある=2020年11月27日午後0時22分、仙台市青葉区、申知仁撮影
27日正午過ぎ。仙台市中心部の勾当台公園(青葉区)の東側には、100人近い人が思い思いにたばこを吸っていた。県庁や市役所、
国の出先機関などが集中するエリアで、特に昼休みの時間帯に殺到する。
「職場に喫煙所がないんですよ」。たばこを吸っていた60代の公務員の男性は、肩身が狭そうに話した。「せめて一般の利用者に
煙が行かないように気を付けている」のだという。「たばこ代の半分以上が税金。一部を使って分煙できる場所を作ってもらえれば。わがままかもしれないけど……」
公園に設置された灰皿を使う人もいるが、持参した携帯灰皿で吸い殻を始末する人も多く、ポイ捨てや歩きたばこをする姿は見当たらなかった。
ただ、モクモクとした煙は風に流され、公園の外にまで漂う。
公園の反対側では、ベビーカーを押した30代の女性がベンチで休憩していた。「(喫煙者のいる周辺には)においがすごくて近づけない。
子どもの健康に影響がないかが不安です」と話す。
公園を管理する仙台市青葉区によると、公園内には3カ所に灰皿が設置されている。吸い殻のポイ捨てや歩きたばこを防ぐためだが、
利用者や付近を通る市民からは「煙が迷惑」といった苦情が多いという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b0e6c3c700d6d17e845e2283f25e5736d47552f3