テレビや雑誌などさまざまなメディアで発信を続ける国際政治学者の三浦瑠麗氏。なかでも政治や文化について一段深い議論を展開するのがプレジデント社の公式メールマガジン「三浦瑠麗の『自分で考えるための政治の話』」(毎週水曜日配信)だ。同メールマガジンから抜粋・再編集した記事をお届けする。


モンスタークレーマーへのベストな対応は「無視」

最近、言論の自由がとみに縮小している。ごく少数の人たちが、SNS上で少数であるにもかかわらずクレーマーとして影響力を持ってしまう。そのような状況における適切な振舞い方とは、どのようなものだろうか。

例えば、芸人のほんこんさんの言動に対して、レッテル貼りをして反対・嫌悪をSNS上で煽り立てようとする運動が現れる。こうした運動に対してベストな振舞いは、おそらくガン無視。ごく少数のクレーマーに噛みついても得るところがないからだ。むしろ、叩かれるということは叩く側が弱点をさらけ出していることを意味するから、放っておくに限る。

それでも傷つくという方もおられるだろう。例えば、伊藤詩織さんの裁判。彼女が名誉感情を傷つけられたとして杉田水脈衆議院議員を訴えている件では、裁判をすること自体によって(勝敗はともかく)次なる攻撃の「抑止」効果を持つという見方もできる。今回のケースでは、議員が他人のツイートに「いいね」を押したことが名誉感情を傷つけたかどうかが問われているから、さらに訴訟対象の幅を広げるという試みもある。

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三浦瑠麗『モンスタークレーマーへのベストな対応は「無視」』
自分の言いたいことを言い続ける
2020/09/18 11:00
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