産業医・夏目誠の「ハタラク心を精神分析する」
大手メーカーに勤務している40歳の経理課長、朝倉太郎さん(仮名)は、職場に行く途中、突然「朝倉、お前は狙われている。不祥事がばれた。俺の命令に従わないと、大変なことになるぞ」という声が聞こえてきました。
驚いて周りを見渡しましたが、彼に話しかけている人はいません。気のせいかと思いましたが、命令の声は続くのです。都会の雑踏、「疲れか」と歩き続けると、不気味な声で「狙われている。俺の言うとおりにしろよ。
身の破滅になるぞ」と再び耳元で声がします。恐怖感に襲われ、冷や汗がでて、前に進めません。
聞こえる声が怖くて、身動きできない
ラスト 赤田咲子
出社しなければとタクシーに乗りました。恐怖で真っ青、体が硬直した状態で、課長席に座りました。その間も、命令する声は続いています。ほかのことは考えられません。部下たちは、奇異な感じがする
課長を見てぼう然とします。「何かあったのかなぁ」「何かおびえているみたい。話しかけても返事がない」……。様子がおかしいので上司の部長に連絡。部長が駆け付けました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b15e06255f3714069d8f6b7c90bff8fedad7de2a