陸上自衛隊には、戦闘について学ぶ教科書として「教範」といわれるものがあります。幹部必読の書です。その「教範」には、火力によって十分に敵を叩き潰してから敵陣地へ前進・突入するように記述されているのです。

 したがって、部隊・隊員は、敵の陣地の近くに来ると、突撃と銃剣刺突をする癖が長い年月をかけて頑固にしみ付いています。あまりにも実戦とはかけ離れすぎています。

■不毛な突撃を前提とした戦法が続くワケ

 この「突撃」が不毛であることは、富士山の北麓に広がる北富士駐屯地に駐屯する富士トレーニングセンター(FTC)での訓練で明らかとなっています。実戦的な戦闘訓練を可能にするシステムを保有するFTCは無敗の強さでした。挑戦してくる日本全国の普通科中隊は連戦連敗で、壊滅状態にされたのです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/239de74428c91c20e5906a5df7de06195a6448c3?page=4