新型コロナウイルスの影響で、不足が指摘されている高性能の医療用マスクを、国の研究機関などが新たに開発し、大手医療機器メーカーが大量生産に乗り出すことになりました。
高性能の医療用マスクは多くを輸入に頼っていて、国内での生産強化が課題となっています。
このマスクは「国立循環器病研究センター」と、空調機器大手の「ダイキン工業」、京都のベンチャー企業「クロスエフェクト」が共同で開発したもので、生産と販売を大手医療機器メーカー「ニプロ」が行うことになりました。
ウイルスの侵入を防ぐ高いフィルター性能がある医療用マスクは、新型コロナウイルスの影響で世界的に需要が高まっていますが、日本の医療現場で使われているマスクは、多くを中国など海外からの輸入に頼っていて、不足が指摘されています。
現在流通している医療用マスクは原則、使い捨てですが、このマスクは樹脂製の本体を再利用でき、フィルター部分だけを交換するつくりになっています。
今後、マスクの性能を示すアメリカの規格「N95」や、日本の同様の規格を取得したうえで試験的な販売を行い、来年にも大量生産に乗り出すということです。
開発にあたった「国立循環器病研究センター」の西村邦宏医師は「自分と周りの患者を守るために防御手段を増やす必要があり、国産の安心できるものがほしいというのが医療現場の実感だと思う。
輸入がストップする事態にも備えるため、国内で生産できる体制を目指したい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200902/k10012595671000.html
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200902/K10012595671_2009012036_2009020546_01_04.jpg
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200902/K10012595671_2009012036_2009020601_01_05.jpg