料理長から包丁の峰で打たれたり、仕事上のミスで「罰金」を100万円以上支払わされたりするなどのパワーハラスメントを受けたとして、
大津市の旅館「びわこ緑水亭」の調理場の男性従業員4人が31日、料理長の男性と運営会社に慰謝料など約3008万円を求める訴訟を京都地裁に起こした。
訴状によると、2002年10月入社の京都市の男性(43)は仕事上でミスをすると、料理長から1回500円の「罰金」を支払わされたと主張。
20年7月までの約18年間で少なくとも約166万円に上るという。同6月には調理場で料理長から牛刀の峰で打たれ、腕に2カ所の傷を負ったとしている。
別の20〜40代の原告らも「罰金」のほか「見た目が汚らしい」「日本語通じないのか」などの暴言を吐かれたと主張している。
代理人の佐賀千恵美弁護士は改正労働施策総合推進法が6月に施行され、パワハラの防止が大企業に義務付けられたことを受け、
「職場でのパワハラの防止は社会的に重視されてきている」と指摘した。一方、同旅館の運営会社は「訴状が届いていないため、
コメントできない」としている。【添島香苗】
https://mainichi.jp/articles/20200831/k00/00m/040/145000c