茨城県北の梨産地、常陸太田市では8月に入り梨の盗難被害が相次いでいる。被害を受けたのは同市内田町の果樹園「晴陽」の堀口剛さん(46)をはじめとする同市新沼地区の梨園3件。

堀口さんが最初に園の異変に気付いたのは6日。JA常陸太田梨部会研究部の圃場(ほじょう)研修を園で開いた際に、若木に実った果実がなくなっていたことに気付いた。その後も16日までに同様の被害が何度かあったため、太田警察署へ通報をした。

被害を受けたのは収穫前の「恵水」「秋月」「豊水」や収穫適期となった「幸水」。堀口さんの園だけで500個、被害額は15万円相当に及ぶ。

これを受けて堀口さんは「少しでも不審な人がいたら注意してほしい」と盗難防止用の看板を設置し、近隣に注意を呼び掛けている。

また、行政には防災無線で盗難への注意喚起や、警察には防犯パトロールの強化を要請して地域を挙げて被害拡大防止に努めていく。

堀口さんは「手塩にかけて育ててきた梨を収穫前に盗まれてしまうのはやりきれない。
だが、ここで下を向かないで今回の事を良い教訓と捉え、防犯カメラやフェンスの設置など園の防犯体制を見直し、警察や行政、JAと連携して来年に向けていい準備をしていきたい」と話す。
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