オシドリ、13キロ離れた山から舞い戻る 車にはねられ保護→介護し放鳥 「とにかく人なつっこい
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大分県日田市の大原八幡宮で参拝客に愛嬌(あいきょう)を振りまいていた雄のオシドリが、自然に返された後に舞い戻ってきた。宮司の橋本国房さん(66)は愛らしい姿に目を細めながらも、県の絶滅危惧2類に指定される野鳥で飼うことも出来ず、頭を悩ませている。
オシドリは2月ごろから神社の境内に住み着いた。橋本宮司によると「とにかく人なつっこい」。餌付けもしていないのに参拝客に近づいて、頭の上に乗ったり、手をつついたりした。
しかし、警戒心のなさが災いした。6月14日夜、オシドリは神社近くの道路で車にはねられた。翌日、脚を引きずった姿で見つけられ、県が保護。右脚を骨折する重傷だった。
県から依頼を受けた日本野鳥の会日田支部の財津博文さん(70)が家で預かり、バッタやカナブンを餌として与え、近くの川で水かきで泳ぐ練習をさせた。8月上旬には、ほぼ回復。県と協議した上で自然に返ってもらおうと、8月6日朝に神社から約13キロ離れた山あいに放した。
ところが6日後、神社近くの用水路を泳ぐオシドリが確認された。財津さんによると、オシドリは本来警戒心が強く、人の生活圏に姿を見せることはほとんどない。市内には約400羽が越冬のため飛来するが、ここまで人慣れしたオシドリは見たことがないという。
神社近くに戻ったオシドリは境内に現れたり、近くの用水路で泳いだりしながら人なつこさは変わらない。財津さんは「誰かがヒナだったオシドリを育てていて、逃げ出した可能性がある」と話す。【