大野さんは、うつ病やストレスなどの治療に詳しく、認知行動療法研修開発センター理事長や国立精神・神経医療研究
センター認知行動療法センター顧問も務める。
「怒りは『周りをコントロールしたい』という気持ちから発生することがあります。例えば、自分が我慢しているときに
『他の人も同じように耐えてほしい』と考え、それでも相手が思い通りに動いてくれないと、怒りが湧いてくることもあるのです」
大野さんがその例としてあげるのが一部の「自粛警察」だ。
緊急事態宣言中に営業する飲食店に文句を行ったり、県外から帰省などで来る人を非難したりする。
動機は様々だと思われるが、大野さんは次のように背景の一つを推測する。
「自粛警察になってしまう人は、『社会のためにやっている』という意識を元に行動している可能性があります。コロナの
感染防止のことを真剣に考えていて、おそらくご自身も消毒を徹底したり外出自粛をしたり努力をされているのでしょう」
「自分だけが頑張っている、他の人はやっていないのではないか、みんな分かってないのではないかーー。そしてそんな
『何もわかってない人』に自分が注意することで、彼ら/彼女らの行動を変えて、感染拡大を防げるのではないかという思いがあるのではないでしょうか」
https://news.yahoo.co.jp/articles/967367b9e58e4c7289353b46be26671e52ef084b