7月18日に急逝した三浦春馬さん(享年30)は、2014年6月4日のギャラクシー賞贈賞式を欠席している。同賞テレビ部門「個人賞」を、自ら企画提案した連続ドラマ「僕のいた時間」や篠原涼子と共演の「ラスト(ハート)シンデレラ」で受賞したが、会場に三浦さんの姿はなかった。
ギャラクシー賞は放送の専門家らが1年をかけてテレビ、ラジオ、CMなど優れた作品を表彰するイベントとして、放送業界では一目置かれている。この年は放送ジャーナリズムに貢献した志賀信夫の功績を称えて創設された「志賀信夫賞」を、「渡る世間は鬼ばかり」などの石井ふく子プロデューサーが受賞し、水前寺清子、中田喜子らドラマ出演女優とともに登壇した。
「個人賞」でいえば、11年に三浦さんの事務所の先輩、福山雅治が受賞、コンサートの合間を縫って駆け付けた。12年小泉今日子、13年は今期「半沢直樹」で話題の堺雅人、15年以降も杏、遠藤憲一、満島ひかり、高橋一生、菅田将暉と話題の俳優が贈賞式に出席している。関係者にとっては名誉でもあり、プライオリティーが高いイベントになっているのだ。
贈賞式は都内の大きなホテルに数百人を集めて行われる。受賞や開催日時を事前に伝え、受けるのは出席が前提。ところが、欠席した。理由は「映画撮影のため」。ちょうどこの時、15年公開の映画「進撃の巨人」の撮影中だったという。ビデオメッセージが寄せられることもなく、贈賞式にはフジテレビの中野利幸プロデューサーが代理で出席した。ギャラクシー賞個人賞の中でも初めて。前代未聞のことで常識がないと批判もあった。
亡くなった今、複雑な家庭環境についての報道が続いている。心の闇を抱えていたのかもしれない。当時24歳。母親との確執などから、人間不信に陥っていたとも伝えられる。贈賞式欠席の一件から、いつか世間を騒がすような出来事が起きる予感はあった。スキャンダルは繰り返されるのが常である。
三浦春馬さん「2014年ギャラクシー賞」贈賞式ドタキャンの不可解
8/2(日) 9:26
(峯田淳/日刊ゲンダイ)
https://news.yahoo.co.jp/articles/9e3049b7a75407b0b3401e73ca239b1cb2a04f23