乳牛と掛け合わせた牛肉を高級な和牛と偽って販売したとして、兵庫県警生活経済課と生田署などは28日、
不正競争防止法違反(誤認惹起表示)の疑いで、神戸市東灘区の精肉販売会社「神戸サカヱ屋」元社長(60)を
逮捕した。「部下に任せていたので知らない」と容疑を否認しているという。
逮捕容疑は同社の元従業員らと共謀し、2017年6月〜18年10月、和牛と乳牛を掛け合わせるなどした
「交雑種」の牛肉約104キロを、和牛と偽って表示し、24回にわたって焼き肉店を経営する会社に約36万円で
販売した疑い。県警は法人としての神戸サカヱ屋と元従業員らも同法違反の疑いで書類送検する方針。
同課によると、元社長は和牛の在庫がないのに、納品伝票に和牛と偽装表示したり、過去に販売した
和牛の個体識別番号を使い回したりして、牛肉を出荷していたという。
元社長は調べに対し「指示していないし、従業員と一緒にやってもいない」と供述。一方、
複数の従業員が「(元社長の)指示に従った」と説明しているという。
同社を巡っては18年7月、農林水産省近畿農政局の調査で偽装が判明。今年2月には、県が同法違反容疑で
同社を告発していた。県によると、このほか安価な国産豚肉など約6トンを、
県産ブランド豚「ひょうご雪姫ポーク」と称して販売していたとみられる。
https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/202007/0013550138.shtml