北極圏スバルバル諸島で史上最高気温、21.7度を観測
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ノルウェー領スバルバル諸島に生息するホッキョクグマ。非営利団体ポーラー・ベアズ・インターナショナル提供(2018年撮影、2020年7月17日入手)。【翻訳編集】 AFPBB News
【AFP=時事】北極圏にあるノルウェー領スバルバル諸島(Svalbard Islands)で25日、史上最高気温の21.7度を観測した。同国気象当局が発表した。
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気象学者のクリスティン・ジスレフォス(Kristen Gislefoss)氏はAFPに対し、スバルバル諸島では2日連続で1979年に観測された最高気温21.3度よりわずかに下回る21.2度を午後に観測していたと説明。だが25日午後6時(日本時間26日午前1時)ごろには21.7度を記録し、史上最高気温を更新したという。
唯一居住者のいるスピッツベルゲン(Spitzbergen)島を主とするスバルバル諸島は、北極点(North Pole)から約1000キロに位置する。
最新の報告書「2100年のスバルバルの気候(Climate in Svalbard 2100)」によると、同諸島での2070〜2100年の平均気温は、温室効果ガスの排出量に応じて7〜10度上昇するとみられている。
変化はすでに明らかで、同報告書によれば、1971〜2017年で3〜5度の気温上昇が観測されており、特に冬の気温上昇が最も高くなっているという。
ホッキョクグマの生息地として知られるスバルバル諸島には、すべてのエネルギー源の中で最も地球温暖化を引き起こす石炭があるほか、世界規模の大惨事に備えて2008年から世界各地の種子を保管しているスバルバル世界種子貯蔵庫(Svalbard Global Seed Vault)も設置されている。
この貯蔵庫は2016年、永久凍土の融解によって水が流れ込み、2000万ユーロ(約25億円)相当の修復作業が必要となった。