リニア開業延期の恐れ「静岡悪者論」に県が反論 「着工遅れの責任はJRに」
https://mainichi.jp/articles/20200718/k00/00m/020/043000c

川勝平太知事は定例記者会見でも「JR東海の姿勢によって
対話が進まなかったことに着工の遅れの原因がある」と
「静岡悪者論」に反論した=静岡県庁で
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「静岡県の了解を得られておらず、2027年中の開業は難しい」――。
JR東海の金子慎社長は15日の記者会見で、リニア中央新幹線南アルプス
トンネル静岡工区の準備工事に言及した。金子社長はこれまでも
品川―名古屋間の開業延期の恐れと、未着工の静岡工区の進捗(しんちょく)を
結びつけて発言してきた。全国的には「静岡のせいで開業が遅れる」との
「静岡悪者論」が幅を利かせている。
しかし、県は「着工遅れの責任はJRにある」と真っ向から反論している。

「JR東海は県の専門部会委員の質問に十分に対応せず、
計算の根拠である数値も示さず、分かりやすい資料を求めても応じないなど、
真摯(しんし)とは言えず、対話が進まなかった」。
川勝平太知事は6月の県議会で、協議の難航によって静岡工区に
着工できない責任はJR側にあると指摘した。

トンネル掘削前の準備工事について、金子社長は5月末の記者会見で
「6月中に(知事の)了解を得られないと、27年開業は難しい」と言及。
リニアの駅ができる沿線自治体をはじめ、県外を中心に
「静岡県が工事を認めないことで、リニア開業は遅れる」との
世論が形成されつつあるように見える。

これに対して、県はトンネル工事に伴う水や自然環境への悪影響を懸念する
大井川流域住民の思いに、JRがきちんと向き合ってこなかったことで、
着工に向けた協議が進まなかったと主張する。(以降ソースで)