熊本県南部を流れる球磨川流域に甚大な被害を発生させた「令和2年7月豪雨」からまもなく2週間。
県民の生命財産を脅かす可能性があるにも関わらず、現在もマスコミが報じていない事実がある。
球磨川中流にある瀬戸石ダムに決壊のリスクがあるのだ。県や事業者はこの事実を公表していない。
水圧でズレた道路
ここで驚くべき事実を見つけた。ダム本体の上部にある管理用道路が水圧に耐えきれず、コンクリート接合部が十数センチもずれていたのだ。
住民の不安は的中していたのだ。
川へ落ちた鉄橋のようにダムが仮に決壊した場合、ダム下流の集落ではさらに急激な水位上昇が起こり、
屋根に上って救助を待つ人たちが助からなかった可能性も考えられる。
ダムを見下ろす高台の集落に暮らす住民の証言では
「4日早朝、外が明るくなった際に外を見ると、すべてのゲートが全開になっていた。すでに管理用道路が水没し、管理棟も浸水していた」という。
管理用道路より高い場所に流木などが引っかかっていることからも、ダムへ流入する水量がゲートでの放流能力を超え、
オーバーフローを起こしていたのだ。さらに行き場を失った流れはダム本体の左右に分かれ、とくに右岸側へ流れが集中。
激流とともに運ばれた大量の流木等が折り重なるようにダム脇の路上に堆積しており、強い圧力で押しつけられたためか、
流失物はひとつの塊のように硬く締まっていた。
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熊本豪雨で球磨川「瀬戸石ダム」が決壊危機 現場証拠写真
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