大阪府泉佐野市は17日、新型コロナウイルスの影響で経営が悪化して今後、10億円の赤字が見込まれる市内の基幹病院「りんくう総合医療センター」の
支援を呼びかけるため、「ふるさと納税」を使ってインターネットで寄付を募る「クラウドファンディング(CF)」を活用すると発表した。2000円から寄付ができ、返礼品はない。
税控除が受けられて実質的な負担額が少なくて済む「ふるさと納税」を活用することで、多くの寄付を募る。ふるさと納税については新制度の除外を巡り、
市は国と裁判で争い、最高裁で逆転勝訴した。今回が新制度で最初の募集となる。
市によると、新型コロナの重症患者の受け入れに伴う医療従事者の人手不足で、救急医療の一部休止や手術の延期、外来患者の減少で、
病院経営が急激に悪化。今年4〜6月に約7億円の赤字に陥り、今後10億円に膨らむと予想される。
千代松大耕市長は「第2波が懸念される感染症対応の最前線といえる病院の財政支援は欠かせない」と支援の輪を呼びかける。9月末終了予定で、
市のふるさと納税特設サイト「さのちょく」から申請できる。【鶴見泰寿】
https://mainichi.jp/articles/20200718/k00/00m/040/074000c