「ほとんど」受けてこなかった差別
黒人であるジョージさん。障がい者である私たち。おなじ差別を受ける少数派というくくりになるのか。だが幸いなことに、私はこれまで「ほとんど」差別、
あるいはそれに準じた行為を受けたことなく生きてこられた。
ご飯を食べに店へ行っても、「ほとんど」入店拒否などされたことはない。むしろていねいに椅子を片づけてもらったり、通路を空けたりしてくれた。
美術館、博物館、映画館、旅館、どこもそうだった。
列車に乗る時もそう。駅員さんは必ず車両に乗り込む際に使う折り畳みスロープを用意してくれるし、改札まで車いすを押して誘導してくれる。
帰りも「お声がけください、案内しますので」とまで伝えてくれながら。これ以外にも書き切れないほどの親切や心遣いをもらってきた。
だからこそ生きてこられた、と言い切ってもいい。
だが、まったく差別を感じた時がなかったか、というと嘘になる。「ほとんど」と、上記でわざわざかっこ書きにしたのはそのためだ。
https://withnews.jp/article/f0200717002qq000000000000000W0eg10801qq000021476A