大成建設は15日、都内の工事現場で働く従業員と下請け会社の従業員で合わせて17人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。当該の工事は中断し、
再開時期については未定とした。国や業界団体のガイドラインに基づき対策を講じていたが、感染拡大を防ぎきれなかった。今後、対策の見直しが求められそうだ。
陽性反応があったのは同社社員11人と、派遣社員4人、下請け会社従業員2人の計17人。11日以降2人の陽性患者が出たため、作業所に勤務する残りの
従業員15人にPCR検査を受けさせたところ、13人の陽性が確認された。下請け会社に対しては聞き取り調査を行い、2人の陽性患者が確認された。
大成建設はこれまで感染防止策としてアルコール消毒の徹底や休憩時間を分散して作業員同士の密集を避けるなど対策を講じてきた。
他の工事現場の対策見直しについては「国や業界団体の方針に基づき、引き続き再発防止に努める」とコメントするにとどめた。
4月の緊急事態宣言後、一部の建設会社は工事を中断していたが、すでに感染防止策を施して工事を再開している。現場ごとに状況が
異なるため一律の対策はできないが、現場事務所など従業員が密集しがちなエリアの対策見直しが求められそうだ。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61541400V10C20A7000000/