なぜ人は「既読スルー」をされると傷つくのか 心理カウンセラーが解説
2020年7月13日 20時45分 All About

既読スルーとは、SNSで相手からのメッセージを読み、相手の画面には「既読」表示がついているはずなのに、返信をせずにそのまま放置してしまうことを指す俗語です。意図的であれ、うっかりであれ、繰り返すと人間関係にも溝ができてしまう既読スルーについて、心理カウンセラーの視点で解説します。
既読スルーが招く人間関係の問題として、次のようなケースが挙げられます。

▼友情や恋愛関係が深まらず、関係が終わってしまうこともある
メールはボリュームのある「情報」のやりとりに最適なメディアなのに対し、SNSはささやかな「気持ち」のやりとりに最適なメディアといえるでしょう。SNSのメディア特性への理解が浅いと、この特性を活かして送られた相手の「気持ち」である短いコメントやスタンプなどに細かい反応ができず、結果的に「既読スルー」になってしまうことがあります。相手は段々と不安になり、「迷惑なのかもしれない」「脈がないのかもしれない」と考えてしまうため、好意があっても友情や恋愛が浅いままになってしまったり、関係が消滅してしまったりすることもあります。

▼無自覚なマウンティングで相手が疲弊してしまうことがある
相手より優位に立とうとするマウンティング傾向のある人は、あえて既読スルーして相手をモヤモヤさせる戦術を無自覚のうちにしてしまうことがあります。SNSで送ってくれた相手のささやかな「気持ち」を無視すると、相手は不安に陥ってしまいます。このタイプの人は、時折相手が嬉しくなるようなホットメッセージを送り、相手の気持ちをかき乱す傾向もあります。
既読スルーで「私に関心がないのかな……」と不安に思わせた後で、ホットメッセージで「やっぱり私を気遣ってくれる!」という嬉しい気持ちにさせるのです。無自覚のうちにこうした感情操作を繰り返すことで、交際上のアドバンテージをとり、自分が相手より優位にあることを印象づけることになります。しかし相手側が疲弊してしまうことも少なくないため、良好な人間関係はなかなか続きません。

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