中国が、香港で反政府的な動きを取り締まる「香港国家安全維持法」を導入したことを受けて、日本で暮らす香港の人たちが東京でデモ行進を行って、法律の撤回などを訴えました。

デモ行進は、日本で暮らす香港出身の人たちでつくる団体などが企画したもので東京・渋谷にある公園には、およそ300人が集まりました。

はじめに主催した団体のメンバーの男性が「香港では、すでに国家安全維持法が適用され逮捕されている人もいる。何が起きているのか、もっと知ってほしい」とあいさつしました。

このあと、参加者たちはJR渋谷駅の周辺などおよそ4キロを歩き、「香港を取り戻せ、革命の時だ」というスローガンが書かれた旗を掲げ、「国家安全維持法を撤回しろ」などと訴えていました。

香港国家安全維持法では「香港以外で行った犯罪にも法律が適用される」としていて参加者の中には、香港に戻った際に取締りの対象になることを警戒してマスクやサングラスなどで顔を隠す人も多く見られました。

また、デモ行進には中国の新疆ウイグル自治区出身の人たちも参加し、中国でウイグル族が不当に拘束されているなどとして中国政府を批判しました。

参加した香港出身の40代の女性は「香港の自由の問題をいちばん、訴えたかった。国際社会に対して声をあげていかないと何もなかったことにされてしまう」と話していました。

また、香港出身の30代の男性は「香港の問題について世界の人々に注目してほしい。香港の自由を取り戻したい」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200712/k10012511391000.html