新型コロナウイルス感染症の症状があるのにもかかわらず、解熱剤を飲んで済州島旅行をした60代の男性に対し、済州特別自治道が1億3000万ウォン(約1170万円)台の
損害賠償を請求することにした。今年3月、政府の自己隔離勧告を無視して済州島を旅行したソウル市江南区の母娘に続いて2例目の損害賠償請求訴訟だ。
済州特別自治道は母娘を相手取り1億3000万ウォンの損害賠償請求訴訟を起こし、現在、済州地裁で手続きが行われている。
済州特別自治道は「解熱剤を飲んで済州島旅行をした後、検査で陽性判定が出た京畿道安山市の60代男性を相手取り、損害賠償請求訴訟を9日に起こす」と7日、
明らかにした。今回の訴訟には済州特別自治道と被害を受けた2業者が加わり、請求額は1億3000万ウォンだという。男性は済州島到着翌日の先月16日から
疲れや風邪を引きそうな感じがしたが、二日間にわたり解熱剤10錠服用して済州島の主な観光地や飲食店を訪れ、先月18日に済州島を離れた。
済州特別自治道は疫学調査の結果が出てすぐ、男性と接触した57人に対して自己隔離措置を取り、男性が訪れた21カ所については防疫・消毒を行った。
このため、男性が訪れた場所の防疫費や自己隔離者支援費などの行政費用、被害を受けた2業者が営業を中止して
顧客が減ったために発生した営業損失などを損害賠償額として算定した。
済州特別自治道の関係者は「本格的な夏休みシーズンを迎えるにあたり、済州島に観光客が集まると予想される。明らかに症状があるのにもかかわらず、
申告せずに旅行を強行した場合、数多くの追加感染者が発生する可能性があるので、済州島だけでなく、全国の防疫のためにも断固として対処する」と語った。
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