定食チェーンを展開する大戸屋ホールディングス(HD)は25日、東京都内で定時株主総会を開き、筆頭株主のコロワイドが連結子会社化を見据えて経営陣の刷新を求めた
株主提案を否決した。大戸屋側の取締役選任案は承認され、約6割を占める個人株主らが現経営陣を支持した形だ。コロワイドは今後、敵対的な株式公開買い付け
(TOB)などを含めた戦略の見直しを迫られることになりそうだ。
コロワイドは結果を受け、取材に対し「現時点で説明することはございません」とした。
同社は「牛角」などを運営する外食大手で大戸屋HDの株式の19・1%を保有している。コロワイドの出方によっては両社の対立が激しくなることが予想される。
コロワイドの提案は取締役候補12人の選任。大戸屋HDの窪田健一社長ら現経営陣5人は残すものの、コロワイド側が7人と過半数を占める。コロワイドの
蔵人賢樹専務のほか、大戸屋HD創業者の長男で現経営陣と対立し会社を去った三森智仁氏らを挙げた。
大戸屋側は現経営陣8人と新たに3人を加えた11人の取締役候補の選任を会社提案とした。
窪田社長は総会で「株主提案の取締役では大戸屋の未来はない」と反対の考えを強調。株主からは「株主提案は大反対」「応援している」など激励の声が上がった。
一方、業績不振を指摘し「今の経営陣は落第。経営者として責任を取るべきだ」と厳しい意見もあった。(共同)
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