茂木敏充外相は19日の記者会見で、韓国が日本の半導体材料3品目の対韓輸出規制を不当として世界貿易機関(WTO)に提訴手続きを取ったことに対し、「極めて遺憾だ」と懸念を表明し、
韓国側に抗議したことを明らかにした。WTOは裁判の2審に当たる上級委員会の機能不全で提訴手続きが泥沼化する恐れがあり、日本側は懸念。日韓関係は急速に冷え込んでいる。
韓国は18日、WTOに1審に該当する紛争処理小委員会(パネル)の設置を要請した。今月29日の会合で設置の有無を協議する予定で、最終的に全会一致の反対がなければ設置が
承認される。パネルは9カ月以内に判断を出す決まりだが、最近は1〜2年かかることも多い。不服な側が上訴しても、上級委員会は委員不足で審理できない状況が続くため、
日本側は「争っても決着はつかない」と指摘し、韓国をけん制している。
https://mainichi.jp/articles/20200619/k00/00m/030/232000c